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2年半前に経験したパニック障害について書きました。
http://bit.ly/1MsboJI
調子の良し悪しは季節の変わり目、夕暮れ時など気候の移ろいにいくらか左右されますが、幸いにも長い間パニック発作は起きていません。のど元過ぎればで、ほとんど思い出すこともないほどです。
今回は、大月書店より出版されている10代のメンタルヘルスの4巻「パニック障害」を読んでみたのでそれに触発されて、さらに述べてみたいと思ったことを書きます。理解の助けになれば幸いです。
10代のメンタルヘルスシリーズは当初は5巻でしたが、好評だったかさらに5巻加えられて全10巻。
最初の5巻を入手したので、すべて目を通しました。
「過食症」「拒食症」「うつ病」など、10代のための書き方となっていますが、大人が読んでもコンパクトにまとまっていてわかりやすいのでおすすめです。アメリカの出版物の翻訳なので、訳や日本に置き換えると違和感があるものも多少ありますが、国を問わず起こっていることばかり。
アメリカらしいなというところでは、メンタル・ヘルスの専門家に治療を受ける前にこう質問してみよう、とあります。「パニック障害の患者を何人くらい治療してきたか?」「パニック障害を治療するための特別なトレーニングを受けているか?」など。日本では、患者は医者に依存する傾向が強いので、医者を試すような質問は難しいでしょうから。
パニックの語源はギリシャ神話に出てくる神「パン」が語源だそうです。
森と野の神で、旅人に恐怖を与えたことが由来。
なるほど、たしかに特定の理由による恐怖でないのもよくわからない神が引き起こしたとも取れますね。
パニック発作とは
・息切れがする
・鼓動が速くなって動悸がする
・息苦しくて、窒息しそうになる
・胸が痛む
・ふらふらして、めまいや失神しそうになる
・体がふるえる
・体の感覚がなくなったり、ひりひりする
・汗をかく
・体が熱くなったり、冷たくなったりする
・吐き気や腹痛を起こす
・現実が遠くに見える感じがする
・自己コントロールができなくなったり、「気が狂うのではないか」という恐怖を感じる
・死ぬのではないかと怖くなる
で、2~3の症状しか当てはまらない場合は「限定症状発作」で、本格的な発作は同時に4つ以上起きるとされます。
では、パニック障害とは
・パニック発作を2度以上起こした場合
・パニック発作が、限定症状発作ではなく、本格的な発作の場合
・発作の後、また発作を起こさないかという心配が、1か月以上続いたことが1度以上ある場合
・パニック発作がほかの病気のせいや薬の副作用でない場合
がそうだと、アメリカ心理学協会では定義します。
まず発作以上につらいのは発作が起きた時の恐怖にさいなまれること。これを「予期不安」と呼びます。
また発作が起きるのではないか、この不安がパニック発作以上に苦しいのだと思います。
そのため、「回避行動」という発作が起きた場所や状況を回避しようとする。映画館で発作が起きれば映画館にはいかないようにするなど。そうやって生活の行動範囲を狭めていくと、家から出なくなり引きこもるというケースにもつながってきます。そうなるとうつ状態になることもある。パニック障害はうつ病を併発することで症状が重くなります。両者は医者によって投与される薬もかぶるので、変な言い方ですが相性がいい。抗うつ剤を使うように、制御する脳内の化学物質が同じだったりするためです。
すでに述べたように、発作そのものは危険なものではないのですが、不安が高じて生活範囲を限定し、自殺にまで至ってしまうという心性が危険なのです。発作で死ぬことも気が狂うこともない。
過敏になって自律神経が乱れることが原因なので、誰にでも起こり得る。
原因は心因性のものは環境が変わったことなどのストレスであったり、私のように人ごみや気候に過敏であることから生じたり、遺伝することもあるようです。
パニック障害とどうやって付き合っていくか。
これはよく知ることです。パニック障害の本を5冊も読めば、大体書かれていることは同じなので、5冊目にはよくわかります。10冊も読めば結構な専門家です。私も心療内科に頓服薬だけをもらいにいったのですが、どういうことを聞かれてどういう薬を出されるか、承知の上で行きました。実感も伴っているので医者より詳しくなっていたと思います。心理的な解決でもないので、何かを期待していったわけでもなく、ただ発作が起きた時に副交感神経を優勢にする薬をもらいにいっただけ。その薬もどこにあるか今はわからず。
発作が起きても大丈夫と思った時点で、大丈夫なのでしょう。そのために知る。
わからないから医者に頼るのではなく、自分である程度本を読んでおくのは非常に有効です。
発作が実際に起きた時には、ということでこの本には
「あ」あわてないで症状を受け入れる
「い」息をととのえ深呼吸
「う」うろたえないで対応する
の「あ・い・う」をすすめていますが、原書ではABCだったのでしょうか。何か不自然。しかも「あ」と「う」は同じ。
なので、私は「う」を「す」に変えてみようと思います。「あ・い・す」なので覚えやすい。
「す」は水分補給の「す」。これは意外に本に書かれていないことです。過呼吸になったら、紙袋を口に当てて息をすることを勧められますが、それより手軽なのが水を飲むこと。手軽でリラックス効果が高い。緊急時にはぜひ、お試しください。
また、「い」の息をととのえるはよく紹介している静坐の逆腹式呼吸のおかげで、私も発作が出なくなっているのかもしれません。調息は発作があろうとなかろうと万人に必要なことです。
できればストレッチもいいでしょう。身体をなるだけ伸ばして緩めていく。これも続けている真向法が役立っているかもしれません。
パニック障害を通じて、生きること全般に目が向くようになれば、それもまたよい経験となります。
苦しいものですが、間違った思い込みで自分を追いつめずに、理解を深めていきながら、いざというときは「あ・い・す」で症状が過ぎるのを待つ。最初は頓服薬を持っていてもいいでしょう。
パニック障害は脳の誤作動とも言われます。この表現は言いえて妙。危険な状況もなく、身体のどこも悪くないのに死にそうな気分になる。この落差はすごい。パンの神の仕業と言ってもいいですね。神々の遊び。悪ふざけ。