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同じ古本を扱う業者とはいえ、ブックオフなどの新古書店はいわゆる古本屋ではないことは述べてきました。
私も実はたまにブックオフに本を売りに行きます。
古本屋が本を売りに行くとはどういうことかと思われるでしょうが、ブックオフも買取の査定方法を次々と変えてきており、その変化を確かめにというのが大きな理由です。
それから、新しいものから値段がつけられるのでアルバイトでも値付けができることから、新しいだけで市場価値はなくとも買ってくれるというのがあります。古本屋の目利きとは異なるところ。
本日も少し持って行ったところ、半分ほど買取できないと言われました。
いちおうどんなものがブックオフでは買い取ってくれるかわかっているので、以前は買い取ってくれたのになと思ってスタッフに聞いてみると、バーコードのついていないものはすべて受けつけないシステムになったとのこと。
ISBNがないものは古いので無理だということはわかっていましたが、ISBNがあってもバーコードのないものも査定対象にならなくなってしまったというわけです。本当に新しいものしかとらない。
以前は1冊10円、最近ではそれも5円になってしまいましたが、それでもタダに近いものの値段がついたのですが、完全に対象外となってしまいました。
結局、本は売れなくなっており、回転をよくするにはより新しいものを売っていくしかない。これまでは10年以内ならなんとか売れていたものが5年、3年、2年以内とどんどん幅が狭まってきた、売れる範囲が狭まってきたということで、ブックオフも正直、本は縮小してそのほかのゲームなどの分野を広げていくしかないということなのでしょう。ブックオフの名もいずれは名ばかりになるのかもしれません。
ただ、この傾向から、なおさら当店のような古書店との違いが明確になり、棲み分けが明確になってきたように思われます。
当店は、もちろん最近出たばかりの本も扱いますが、江戸時代から現代までと時代をほとんど問いません。
新しい、古いで市場価値が決まるわけではないからです。これが大きく違うところであり、ブックオフが新しい本の幅をさらに狭めてくれば、こちらの扱う範囲とかぶるところが少なくなってくるということが言えます。
また、以前はブックオフも出張買取をしていましたが、現在ではほぼしなくなっています。
というのは、出張でうかがうお宅にある本というのはブックオフで扱うような数年以内の新しいものはかなり少ないため。
範囲を狭めていけばなおさら少なくなり、たいていはブックオフから見れば不用品で、人件費がかさむだけになってしまう。
あくどい話ですが、値のつかない持ち込まれた本を処分するといって引き取り、アマゾンで販売するということが方法としては考えられます。古紙回収してその中から店頭では売れないものをアマゾンで売るというのがもっとも効率的でしょう。しかしこうしたことを続けていてもじり貧は目に見えています。本には見切りをつけるしかないでしょうね。
そういう当店も今年は前年の半分から3分の2ほどの売り上げとなりそうで、赤字ではありませんがいささか厳しいものがあります。
これまで順調に来ていたのでよくないときも来るとは思っていましたが、とうとうかという感じ。
大学も研究費を削られて、公費受注も減りましたので、これはいたしかないのかもしれません。
古本屋は仕入れが命ですが、良書と出会えるのもときの運ですし。
ブックオフ(以下B)と当店(Z)の違いをまとめてみました。
①本の取り扱う年代の範囲
B:バーコードのついたもののみの数年
Z:江戸時代から現代
②買取方法
B:出張は今はほぼしておらず、持込み中心
Z:出張買取専門
③査定方法
B:アルバイトでもできるマニュアルに沿って、古くなるほど安くなる
Z:新旧にかかわらず、市場の需給関係をもととする
③本のジャンル
B:一般向けに広く浅く書かれたもの・マンガが多い
Z:専門的な狭く深く書かれたもののほうを重視・最近のマンガは扱わず
④本以外の取り扱い
B:ゲーム、CD、DVDなど
Z:レコード、CD、DVD、紙物(古地図・絵はがきなど)など
明確な違いをおわかりいただけましたでしょうか。
いわゆる古書店は目利きの世界ですので、アルバイトに査定させることはできません。マニュアル化することができないからです。本を見てどれだけ市場に供給されていて、どれだけ需要があるかを見て取らなければなりません。つまり、本のことを知らなければならない。また、市場の動き、社会の流行、動向も加味しなければならない。そういったことを瞬時に判断するわけです。ですから、古書店はフランチャイズ化が難しく、小ぢんまりとやっているところがほとんどなのはそういった理由です。
年末にかけて蔵書整理をされるところも多いでしょう。
京都を中心に近畿一円出張いたします。お気軽にご連絡ください。
写真は100均で見つけた虎のお面を山羊のうしおにかぶせてみました。
目の位置が違うので横に穴を切り広げてかぶせてみる。鼻の位置がぴったりでした。
タイトル「うしおがとら」